Tvi ユーザーズマニュアル

  1. 起動方法
  2. オンラインヘルプの起動方法
  3. ファイルの読み込み・保存および終了方法など
  4. カーソル移動,スクロールに関するコマンド
  5. 編集に関するコマンド
  6. LaTeX に関するコマンド
  7. 画面に関するコマンド
  8. 環境設定

※ここでは文字列やファイル名を [文字列] [ファイル名] などと表記しますが, "[" や "]" が実際に必要なわけではありません. また,[Enter], [Space], [Escape] はそれぞれ, Enterキー(Returnキー),Space キー,Escape キーを表します. Alt+A は,Alt キーを押しながら,a キーを押すことを意味します. Ctrl+A は,Ctrl キーを押しながら,a キーを押すことを意味します.


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  1. 起動方法
  2. kterm 上などで以下のように入力して起動します.

  3. オンラインヘルプの起動方法
  4. Alt+H
    File メニューの中,および右端のコントロールボタン(?マーク)からも 起動できます. デフォルトではHTMLのブラウザとして Lynx を用いています. Netscape など他のブラウザを用いたい場合には, Tvi のソースディレクトリ中にある main_rc もしくは ~/.tvirc の中の help_command 変数の値を置き換えてください.

  5. ファイルの読み込み・保存および終了方法など
  6. 以下のコマンド入力によりおこないます. コマンドによっては, メニューやコントロールボタンからもおこなえるものもあります.

    :wq[Enter]
    「保存して終了」 メニューからもおこなえます.
    :q[Enter]
    「保存せずに終了」 メニューからもおこなえます. ファイルが変更されている場合, 警告のベルが鳴って終了されません.
    :q![Enter]
    「強制終了」
    :w[Enter]
    「ファイルを(同じ名前で)保存する」 メニューからもおこなえます.
    :w[Space]
    「名前を指定してファイルを保存する」 メニュー・コントロールボタンからもおこなえます. 続けてファイル名を入力しても良いですし, ポップアップしたダイアログから選択しても良いです. ダイアログのポップアップの完了を待たずに一気にファイル名まで入力しても, ファイル名はちゃんとダイアログ中に入力されます.
    :e[Space]
    「ファイルを開く」 メニュー・コントロールボタンからもおこなえます. 続けてファイル名を入力しても良いですし, ポップアップしたダイアログから選択しても良いです. ダイアログのポップアップの完了を待たずに一気にファイル名まで入力しても, ファイル名はちゃんとダイアログ中に入力されます.
    :r[Space]
    「ファイルを挿入読み込みで開く」 メニューからもおこなえます. 実は挿入か新規かは,ダイアログがポップアップした後でも, ダイアログ上で変更できます(一番下の「新規」と「挿入」の選択部). 両者にはこの部分しか違いがありませんが,操作感を考慮して, 別のコマンドによりおこなうようにしてあります.
    Alt+T
    「端末を開く」 メニュー・コントロールボタンからもおこなえます. 編集中のファイルのあるディレクトリ上でターミナルエミュレータを起動します. デフォルトは kterm ですが, 変更したい場合は Tvi のソースディレクトリ中にある main_rc もしくは ~/.tvirc において terminal_command 変数への値を変更してください.

  7. カーソル移動,スクロールに関するコマンド
  8. h, j, k, l もしくは←↓↑→
    「左,下,上,右へ1文字カーソルを移動」 なお,入力中の矢印キーによる移動はできません.
    Ctrl+F, Ctrl+B
    「1ページ前へ/後ろへスクロール」
    Ctrl+U, Ctrl+D
    「半ページ前へ/後ろへスクロール」
    [ジャンプしたい行数]G
    「ジャンプしたい行へジャンプ」
    0
    「カーソルを行頭へ移動」
    $
    「カーソルを行末へ移動」
    /[検索文字列][Enter]
    「[検索文字列]を前方に検索して最初の単語の先頭にカーソルを移動」 さらに検索を続ける場合は,n で同方向検索,N で逆方向検索をおこなう.
    ?[検索文字列][Enter]
    「[検索文字列]を後方に検索して最初の単語の先頭にカーソルを移動」 さらに検索を続ける場合は,n で同方向検索,N で逆方向検索をおこなう.

  9. 編集に関するコマンド
  10. (入力中に)[Kanji], Ctrl+@, Ctrl+space, Shift+space
    「kinput2 の起動」 入力中でないと kinput2 は起動しません. また kinput2 の終了に関しては,kinput2 自身の終了キーでしか終了しません. ただし,入力の最後の [Escape] でも自動的に終了します. 他の日本語 vi クローンにあるように,Alphabet か日本語かを覚えておき, 次の入力時にはそのモードになる機能はありません. なお,kinput2 起動キーは,Tvi ソースディレクトリ中の main_rc か, ~/.tvirc における変数 kanji_start_key の値として変更可能です.
    i[入力文字列][Escape]
    「カーソルの位置に文字を挿入」
    I[入力文字列][Escape]
    「行頭に文字を挿入」
    a[入力文字列][Escape]
    「カーソルの後ろに文字を追加」
    A[入力文字列][Escape]
    「行末に文字を追加」
    r[入力文字]
    「カーソルの位置の文字を[入力文字]で置き換える」
    R[入力文字列][Escape]
    「カーソルの位置から[入力文字列]分置き換える」
    o[入力文字列][Escape]
    「カーソルの下に新たな行を挿入」
    O[入力文字列][Escape]
    「カーソルの上に新たな行を挿入」
    s[入力文字列][Escape]
    「カーソルの位置の1文字削除して文字を挿入」
    S[入力文字列][Escape]
    「カーソルの位置の1行削除して文字を挿入」
    C[入力文字列][Escape]
    「カーソルの位置から行末まで削除して文字を挿入」
    D
    「カーソルの位置から行末まで削除」
    x
    「カーソルの位置の1文字削除」
    [文字数]x
    「カーソルから[文字数]だけ先の位置までの文字の削除」
    x
    「カーソルの位置の直前(左側)の1文字削除」
    [文字数]X
    「カーソルから[文字数]だけ前の位置までの文字の削除」
    J
    「下の行と連結」
    dd
    「カーソルの位置の1行削除」
    [行数]dd
    「カーソルの位置から[行数]行だけ削除」
    p
    「バッファの中身を入力」 バッファの中身が x などによってできた文字列ならば, カーソルの直後の位置にその文字列が入力されます. dd などによってできた行単位の場合はカーソルの下の行に挿入されます. バッファの文字数もしくは行数は,右下部に表示されています. また「Buffer」部をマウスでクリックすると, バッファの中身を覗くこともできます. このバッファの中身を書き換えて, pP を用いることもできます.
    P
    「バッファの中身を入力」 上の p と同様ですが,こちらの場合は, バッファの中身が文字列の場合はカーソルの位置に入力され, 行単位の場合はカーソルの上の行に挿入されます.
    v
    「領域選択」 Jvim のような領域選択がおこなえます. ただし,Jvim とは若干動作が異なります. Tvi の場合,文字単位か行単位の選択かのどちらかになります. v を押した後,カーソルを上下に持って行けば,行選択になります. 左右に動かした場合は文字選択になります. 左右に動かしてから上下に動かしても行選択になります. 領域選択をやめる場合は [Escape] を押してください. また,行選択した後に,バッファにコピーや削除をおこなうには, yd だけでなく,yydd と入力してください. これは,Tvi の場合, 領域選択は単純にその文字数や行数を画面下側の「Edit」 フィールドに渡すだけの動作としているからです.
    u
    「アンドゥ」 前回の編集の前の状態に戻します. もう一度 u を入力すると,編集後の状態にまた戻ります. 多段アンドゥはできません.
    . (ピリオド)
    「前回の編集動作の再実行」
    Alt+R もしくは Search/Replace メニューから選択
    「sed による大域的置換」 テキストの大域的置換には sed を用いています. 「sed コマンド」は複数行入力することが可能です. sed コマンドに関する詳細は,man sed ででも調べてください :-)

  11. LaTeX に関するコマンド
  12. Alt+C
    「ファイルを(保存して)コンパイル」 メニュー・コントロールボタンからもおこなえます.
    コンパイルするコマンド名は main_rc もしくは ~/.tvirc 中の latex_command 変数の値として変更可能です. \input コマンドなどを用いていて, 編集するファイルとコンパイルするファイルとが異なる場合には, 「Misc」メニューの中の「コンパイルコマンドの変更」を選択してコンパイルファイルを変更してください. その際に拡張子(.tex)は取った形にしてください. またコンパイル時にポップアップするターミナルエミュレータの種類や位置も main_rc~/.tvirc においてカスタマイズできます.
    Alt+X
    「Xdvi の起動」 メニュー・コントロールボタンからもおこなえます. Xdvi の引数のファイルはコンパイルする TeX ファイルによってできる DVI ファイルになります.
    Alt+P
    「プリント」 dvi -> ps のコマンドと,lpr を組み合わせてプリントアウトします. PSファイルを作成することもできます.
    その他の機能
    • Tab によるコマンド・環境名の補完機能
      コマンド・環境名を途中まで入力して [Tab]キーを押すと候補の中から一つしかない箇所まで入力されます. 環境名の場合, 候補が最後まで一つしかない場合は閉じ括弧( })まで入力されます. 例えば,\begin{en まで入力して [Tab]キーを押すと \begin{enumerate} まで補完されます. コマンド・環境を入力しようとしているのでない場合には, ただの Tab が入力されます. この判断は自動的に行なわれますが, うまく判断されない場合や,補完機能自体うざったい場合には, 「Misc」メニューの中の「Tab による補完機能のオンオフ」 を選択してオフにしてください. また main_rc~/.tvirc において do_complement 変数の値を 0 にすることによりデフォルトでオフにすることもできます. なお,補完の候補は, Tvi ソースディレクトリ中の latex_commands (コマンド名)および latex_environments (環境名) の中から選ばれます. 良く使うコマンド・環境名が登録されていない場合は, これらのファイルを直接編集して追加してください. アルファベット順である必要はありません.
    • タイプミスチェック機能
      最後に[Escape]キーを押す入力コマンドの場合, [Escape]キーを押した際に, 入力した文字列がコマンド・環境名かをチェックし, コマンド・環境名の場合にタイプミスをしていないかをチェックします. タイプミスと考えられる場合,ベルが鳴り,背景が赤くなって タイプミスと考えられる箇所を警告します. また,数式環境の中にある文字列に関しては, omega のように "\" を忘れた場合にも警告されます. タイプミスかどうかは,Tvi ソースディレクトリ中の latex_commands (コマンド名), latex_environments (環境名),および latex_symbols (数式記号) に載っているかどうかで判断します. 良く使うコマンド・環境名が登録されていない場合は, これらのファイルを直接編集して追加してください. アルファベット順である必要はありません. タイプミスチェック機能自体うざったい場合には, 「Misc」メニューの中の「タイプミスチェック機能のオンオフ」 を選択してオフにしてください. また main_rc~/.tvirc において latex_check_on 変数の値を 0 にすることによりデフォルトでオフにすることもできます.

  13. 画面に関するコマンド
  14. Alt+L
    「色付け」 メニュー・コントロールボタンからもおこなえます.
    一旦色付けを解除してから色付けし直します. 色付けを解除していてまた色付けする際や, 色付けが壊れてしまってもう一度色付けし直す場合に用います. 起動時に色付けしたくない場合は, main_rc~/.tvirc 中の color_lines 変数の値を 0 にしてください. また,長いファイルだと色付けされないのはバグでなく仕様です. 色付け処理がかなり重いため, 非力なマシンだと最初の起動時にえんえん待たされることになります. それを防ぐため,color_lines 変数の設定値以上の行数の場合には 色付けをしないようになっています. なお,色付けはテキストを編集してもリアルタイムに追従していきますが, この処理は完璧にはできません. そのため,例えば \section{this is a section} という行の \section を取り除いても \section 用の色は残ったままになってしまいます. このような場合には,テキスト全体を色付けし直しても良いのですが, 時間がかかります. 少しトリッキーですが,このような場合には,当該箇所を一旦 dd などで 消去して u で戻すと余計な色が消えます.
    Alt+N
    「色付け解除」 メニュー・コントロールボタンからもおこなえます.
    Alt+I
    「(ファイルを保存して) ispell によるスペルチェックをおこなう」 メニュー・コントロールボタンからもおこなえます. ispell を用いて英文スペルチェックをおこないます. 引っかかった単語は背景が赤くなります. この赤くなった単語の位置をクリックして, 候補へ置き換えたり,個人辞書に登録したりすることができます. なお,LaTeX 関連のコマンド類に関しては,Tvi のソースディレクトリ中にある, latex_commands, latex_environments, latex_symbols, latex_misc に載っている単語はチェックされません.
    Alt+B
    「しおりをはさむ/参照する」 オリジナル vi の "m" に対応する機能です. 「しおりをはさむ」を選択すると,カーソル位置が記録されます. 次に起動したときにはそのカーソル位置がメニュー中に表れ, そこにジャンプすることができます.

  15. 環境設定
  16. さまざまな環境設定は,Tvi ソースディレクトリ中の main_rc を変更するか, またはユーザごとに設定するには ~/.tvirc を変更することによりおこないます. ~/.tvirc は自動的に作成されるわけではありません. main_rc をコピーして作成してください. 環境設定できる項目などの詳細は main_rc を直接ご覧ください.


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